知っている人ならhigh-end,club-standard,ターンテーブルの復活を待っていたことだろう、ただレコード派の方々の中にはその金額に喜べないのも事実である。新型のSL-1200Gは旧型の1210sの2倍の金額である。Technics’ CTOの井谷哲也はなぜ新しいターンテーブルがこんなにも高額なのか説明している。「オリジナルの1210はだいぶ前に製造されたものであり、製造過程でかかった予算はとても低予算であった。今のだと、全てのツールを作り直す必要があり、価格も1970年代のそれとは、はるかに高くなっているのだ。」井谷氏によると、古いツールは、もはやすぐに使い物にならなくなり、すでに使い古されて傷んでいる。スクラッチの段階からまたやり直さなければならず、最初からやらねばならぬとなると、それにはやはりお金がかさむ。大出費だが、やらなければいつか動かなくなる。

 

「新型のSL-1200について、2014年の夏、数ヶ月先駆けしてIFAで勉強を始めていた。そこで学んだのは、「同じデックを作る」ということは不可能ということである。というのもツールのほとんどがすでに生産中止かひどく傷ついているからだ。唯一その「死んでいる道具」の中で残っているのはダストカバーだけである。」今年の6月に入ったら、新しいデックを製造する予定なのでその際にはコスト削減を見直すと以前井谷氏が言っていた。「今、私たちは「お手頃のモデル」について考えているところである。ただ今すぐというわけではないが。」

 

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