レーベルとの契約を勝ち取るための確実な方法を、優しいTo Doリストとともにお伝えする「レーベルとの契約を勝ち取るための確実な方法」シリーズ。
パート3では、レーベルの立場を考えてみたい。
◆レーベルの立場で考える
契約の可能性を上げるためには、レーベルが一体何をしていて何を求めていて何を感じているのか理解する必要がある。
それができていれば、格段に的確にレーベルのニーズを汲むことができるからだ。一緒に考えてみよう。
なによりもまず、レコードレーベルは企業である。運営コスト(流通、マーケティング、デザインなど)があり、それを賄う収入を確保しなければならない。そこから残ったものが彼らの利益となる。
彼らは、この収入を、音楽を売ったり印税(作品が再生されたり購入されたりした時に入るお金)を徴収したり、グッズ販売やイベント企画などで得ている。メインストリームにしろアンダーグラウンドにしろ、収支を合わせなければならない。
これを考慮して、彼らが契約したいアーティストについて考えてみよう。それは彼らに稼がせることができるアーティストである。
その要素となるのは、優れた音楽と、忠実なファンとの関係性、効果的なマーケティング、そして献身性である。
これらにおいて高評価を得ることができれば、より契約に近付くだろう。
◆A&R
人気のレーベルには、膨大な量のデモが送られている。彼らにはたいていA&R(Artist & Repertoire)と呼ばれる部門を持っている。新人をスカウトしたりデモを聴いたりする人たちだ。
OWSLAやMad Decent、 Spinnin’ Recordsなどといった大手レーベルでは、1日あたり100以上のデモが届いている。すぐに溜まってしまうので、全てを聴くのは不可能に近い。
一部のレ大手ーベルは月に一度デモを聴くが、チェックするのを諦めてしまう人たちも若干いるのを知っている。
代わりに、彼らは独自のネットワークで新人を発掘しているのだ。これについては後ほど説明するが、かなり重要な考え方と関係している。