3月11日。国際的拠点となり、国内外の大企業がオフィスを構えるビジネス街・品川世界中のビジネスマンが行き交う平日とは打って変わり、落ち着いた日曜日の夕方、港南口を出てすぐの元ヴァージン・カフェ。

 

 

15:30

世界的DJになることを夢見る若者たちが集まってくる。サウンドクリエイターになりたい者、世界的ビッグフェスでプレイしたい者、誰かのために曲を提供したい者、それぞれがそれぞれの夢を抱き、N cafe diner & MUSIC PUBに集った。DJ MAG17各国が協力し、世界的ヨーロッパレーベルも参加しているイベント、DJ MAG Creaters Salon Vol.130名の若き才能ある人材だけを厳選し、日本から未来のトップクリエイターを生み出す一大プロジェクトだ。

 

 

16:00

サロンがいよいよスタートする時間。DJ MAG JAPAN編集長とタレントの橋本聖子による司会の言葉で幕が上がった。

 

 

 

21歳でありながら、DJ MAG TOP 100 DJs2年連続1位を獲得したMartin Garrix (マーティン・ギャリックス)が、何もなかった幼少期から、プライベートジェットに乗り、毎日のように世界中の大型フェス・クラブでショーをし、スーパードリームをつかみとった現在までのオープニング映像にのせ、「未来の君たちへ! 世界は君を待っている!」と、まるで自分たちの夢を映像に表現してくれているかのような、高揚感溢れる演出でサロンは始まった。 

 

 

期待感が高まる中、続いて、DJ MAG JAPAN代表のジャッキーから、今回のサロンの趣旨についてのプレゼンテーションが始まる。

 

 

彼曰く、今の日本のDJを取り巻く環境は、昔のサッカーの実業団のようだと。その後、日本にはJリーグというプロ組織が発足し、世界に通用する人材を多く輩出して来た。

 

その他にも、F1レーサーを生み出す、フォーミュラを例に出し、今、DJ MAGも彼らがやって来たように、世界で通用するDJ・プロデューサーを日本から発掘・育成し世界へ輩出して行く、DJ MAG17各国が協力しこのサロンで実現するというのだ。

 

 

また、日本人は、ダンサー、ヘアメイク、シェフなど、世界で通用することは難しいと言われてきたジャンルでも、結果的に、世界トップレベルになっている優秀な民族である。ましては、Pioneer DJは、日本発祥のテクノロジーであり、DJが世界に通用しないわけがない。と、自信をあらわにしていた。

 

そして、DJ MAGが実現できる、具体的にやれることの10項目Action 10」を若者たちにシェアする。

 

01. 日本の大型クラブへの出演枠のご提供

02. 日本の大型フェスへの出演枠のご提供

03. 日本のレーベルからのリリースサポート、大手レーベルのご紹介

04. レベルアップのために、ヨーロッパレーベル、スクール、TOP 100 DJsアーティストをご紹介

05. 海外でのリリースサポート、レーベルのご紹介

06. オランダの日本人DJ MAGスタッフによるヨーロッパへのDJ留学サポート

07. 中国クラブへの出演枠のご提供

08. タイのフェスへの出演枠のご提供

09. DJ MAG TOP 100 CLUBS 20181位に輝いたGreen Valleyへの出演枠のご提供

10. 世界配信サポート、DJ MAG 17ヶ国でのプロモーション記事作成

 

そして、最後に、自らの手で積極的にアピールし、このチャンスを勝ち取って欲しいとメッセージを残した。会場にいるメンバーは、より一層真剣な眼差しになっていく。

 

 

 

次に、世界有名レーベルからのアドバイス映像が流れる。

Spinnin' Records(スピニン・レコード)CMOMeindert Kennisから、今業界全体が、アジアに注目していて、その中でもSpinnin' Recordsは好奇心旺盛な日本を特別扱いしてる事実をシェアした。

 

 

次に、Protocol Recordings(プロトコル・レコーディングス)。NICKY ROMERO(ニッキー・ロメロ)本人から、日本の若者へ熱いアドバイス。

 

 

そして、DJ MAG TOP 100 DJsからコメント、アドバイスが続く。

 

KSHMR(カシミア)、Florian Picasso(フローリアン・ピカソ)、Julian Jordan(ジュリアン・ジョーダン)。憧れのアーティストたちからの真剣なアドバイスに、若者たちの真剣さが増していく。

 

世界トップレベルのアーティストたちから、直接自分たち宛に届いたメッセージは、メンバーのやる気を引き出し、世界への道が近くなったことを印象付けたであろう。

 

最後のスペシャルゲストは、世界的レーベルから自身の楽曲リリースを成功させ、様々なビッグフェスに出演している、JapaRoLL(ジャパロール)だ。

 

 

自身が、オーガナイザーをやっていた頃の経験。そして、DJ、作曲を始めたこと。がむしゃらにレーベルにトライしたこと海外に認めてもらうために、ラジオや配信などを上手く活用したこと。普段絶対に聞くことのできない貴重なアドバイスが送られる。2時間、豪華なコンテンツが揃った第1部が締め括りとなった。

 

2部は、JapaRoLL(ジャパロール)のプレイから始まり、若手たちもそのプレイに続く。

 

プレイしたメンバーは、下記の通り

 

JapaRoLL

JUICY Mとの共作楽曲「RODEO」でBEATPORT ELECTRO HOUSEメインチャート最高35位にランクイン するほか、Nicky Romeroの来日公演でサポートアクトを務め、MICHAEL BRUN主宰の大手レーベルKID COCONUTより「 MOVE THAT BODY」をリリース 。「BEATPORT CHARTで15位/1001 TRACKLISTの総合チャー トで世界2位」。世界的大手レコード会社ARMADA MUSICより「JAPAROLL & FUNK MACHINE - JAPAFUNK」をリリース するとULTRA JAPAN 2016年のメインステージでFEDDE LE GRAND とKNIFE PARTYが「JAPAFUNK」をプレイ。日本に拠点を置きながらも世界を視野に入れて活動するJapaRoLL。

  

Herbalistek B2B Lutez

Bass Musicを最大限に主張する日本人デュオHerbalistekは、独自で新たなBass Musicを作り上げるほか、今年のDJ MAG TOP 100 CLUBSにもランクインしたWomb、ageHaその他Sound Museum Visionなどでプレー。そして、彼らとB2Bでプレーしたのが、兄弟デュオのLutez。Bass House、Trap、Psy、Hard StyleなどDJ MAG TOP 100 DJSにもランクインしたVini ViciやRezz、Carnageなどに影響されているデュオは、会場に新たな風を吹かせた。

 

Tha Boogie Bandit B2B Allen Mock B2B Killrina

LA出身、東京をベースに活動する、DJ・音楽プロデューサーの「Tha Boogie Bandit」。Nervo、 Snoop Dogg、Exodus、Generikのオフィシャルリミックスをリリースしている他、2018年のUltra Miamiや各トップDJ達(Steve Aoki、Showtek、Afrojack、David Guetta、Ummet Ozcan、Dyro、Chuckie、MAKJ、Ephwurd、Timmy Trumpetなど)により楽曲がプレイされるなど、今注目が置かれるDJ・プロデューサー。そのTha Boogie BanditとB2Bを行ったのが、東京都出身の音楽プロデューサーの Allen Mockだ。Allen Mockは、フューチャーベースとトラ ップの曲を作り続け、各プラットフォームで結果を残している。テホンの Original Mixである “Don’t” は、 Beatportのトップ フューチャーベース トラップチャートにて全世界で 3位を獲得し、 Soundcloudでは同曲で 13位を記録した注目株だ。 また、Killrinaは、世界最高峰のプロデューサーとも言われているSkrillexに強く影響されDubstepに力を入れる若きDJ/Producerだ。カナダのレーベルIntervalからオリジナルをリリースするなど、Dubstepのジャンルでも常に新たなサウンドを追求し続けるプロデューサー。

 

FUMINE

Drum N Bassをより多くのダンスミュージックファンに知ってもらいたいが為に地方にまで足を運ぶ女性DJ/ProducerのFUMINE。都内のクラブでブッキングされるだけではなく、地方からも彼女のパフォーマンスを楽しみにしているファンがいる、今後期待のできる逸材であろう。

 

Addict 

北海道から上京してきたAddictは、HouseをWombやVisionでプレーする他、独自の音源にも力を入れ始めているテクニシャン系DJ/Producerだ。技術には、自信を持っている彼が、今後どのような独自の音源を世に出していくのかが、楽しみだ。

 

 

この親睦会は、それぞれが、近い未来に何をしたいのか。そして、DJ MAGに何をして欲しいのか、を語り合う有意義な時間となった。

 

日本の若者は、SNSを通じて、世界の今を知っている。それは同時に、世界の「音」も理解しているということであり、今の10代、20代は、確実に30代以上の年代と違う感性を持っていることを意味する。彼らは、DJはプレイするだけでなく、同時に作曲もしていくプロデューサーであるべきことも理解している。参加したメンバーの多くは、自身で作曲もし、海外のレーベルへのアタックもしている。

 

日本のダンスミュージックシーンも確実に変わっていき、世界に通用する人材が生まれることはすぐ近くまで来たと実感した。彼らのパッションを見ていれば、誰もが疑い無くそう想うであろう。

 

ここから世界的スターが生まれる、そんな伝説的瞬間に立ち会えた気分だった。

 

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