先日中国上海で行われ、世界から大注目されたIMS Asia Pacific。そんなIMS Asia Pacificに出演したLaidback Lukeは、説明をするまでもなく長年ダンスミュージックシーンを支え続け、この業界を大きく発展させた功労者だ。IMS Asia Pacificでは20年以上この業界で活躍し続けてきたLaidback Lukeだからこそ言える様々なアイディアを世界の業界関係者に共有した。そして今回特別に、IMS Asia Pacific後のLaidback Luke にDJ MAG JAPANが独占インタビューをすることに成功。今後のダンスミュージックシーンについて様々な意見を訊いてみた。
Q1. 今年のIMS Asia-Pacificは、いかがでしたか？ハイライトになる講演を教えてください。
ハイライトになるのは、中国市場がEDMシーンを受け入れようとする姿勢や体制を整えてきた現状に気づけたことだね。僕らの音楽は今とてもエキサイティングになっているね。特に驚いたのが、僕に向けられたリスペクトだね。こんなにアジアの人々からリスペクトされ、僕の意見もしっかりと聞いた上で討論ができたのはとても素晴らしいことだと思う。IMSのようなサミットは、アジアのタレント発掘においてもとても意味のあるイベントだったね。
Q2. この業界に20年以上、身を置いているベテランとして、業界のシフトを幾度となく経験してきたと思いますが、ヨーロッパ市場は今どのように進化し続けているのですか？
そうだね、ヨーロッパ市場はこっちでいろんなフェーズを経験してきたからね。僕らは、物事のやり方を知っているから正確な答えを導き出せるのはあると思う。クラブ市場としてヨーロッパを見るともう崩壊し始めているのかな。フェスティバルは、まだ需要があるけど。それより僕は、中国で新たな大きなことが起きるのではないかと期待しているよ。
Q3. DJ/Producerとしてアジア市場をどのように見ていますか？
やっぱり、日本の市場がアジアでは一番強いね。多くの人々が僕がやっていることをしっかりと見てくれているって印象だよ。それとローカルのタレントも多く持っているのは強みの一つだね。やっぱりアジアとヨーロッパは全然違うね。アジア全体で見ると何年も前からインターナショナルDJ/Producer達を招聘していたけど、中国に関してはそうじゃなかった。だから多くの業界人が今中国に着目しているのはあると思うよ。
Q4. 今のアジア市場を見て他の市場と比べた時に、アジアのシーンは今どのフェーズにいますか？
中国以外のアジア市場は、ヨーロッパと同じぐらい歴史を持っている市場だと思うよ。現地のプロモーターが、必死にこの業界をアジアで発展させてくれたおかげだね。中国に関しては、これからが始まりさ。
Q5. アジアのシーンがより発展するには何が重要になってきますか？
中国が鍵になるはずだよ！中国が他のアジア市場に良い刺激を与えてくれるに違いない。
Q6. 最近、SNSを駆使し世界中にプロモーションをかけるDJ/Producerも増えてきていると思います。DJ/ProducerのSNS活動に関してアドバイスをください。
SNSの戦いじゃないことを理解してもらいたい。もちろん宣伝やアーティストのイメージを作り上げるのには最適だが、一番重要なのは自分のスキルだよ！スキルなしにDJはできないし、Producerとしても活躍できない。イメージとかロゴは、その次に来ることであり、SNSでの活動はあくまでも自分を露出するためにやるということを忘れないでほしい。
Q7. DJ/Producerとして始めたばっかりの方々へアドバイスをお願いします。
アジアだけを見ないで、世界を目指してほしい。インターネットによって世界はだいぶ小さくなったからね。自分の母国だけでスターになるのではなく、世界で活躍するスーパースターになってもらいたいよ！
Q8. 今後のスケジュールを教えてください。特別なギグやプロジェクトの予定はありますか？
今新しいアルバムを手がけているんだ！これは、コラボトラックのみのアルバムになるね。もちろん若手タレントとのトラックもあるし、昔からの友人DJたちとのコラボもあるよ。
Q9. 日本のファンへメッセージをお願いします。
僕は日本のことが大好きだよ。毎回大勢の観客の前でパフォーマンスできることが光栄だし、早くまたみんなに会いたいよ！いつもサポートしてくれてありがとう！
DJやプロデューサーとしてLaidback Lukeが一流なのはもはや言うまでもない事実だが、それだけではなく彼は多くのアーティストをこの業界へスカウトしたことでも有名だ。日本でも人気が高くDJ MAG TOP 100 DJsで常に上位にランクインするAviciiやAfrojack、A-Trak、Bingo Players、Knife Party、Steve AngelloなどはLaidback Lukeが早い段階から目をつけ、サポートし続けた。常に新しいことにチャレンジし続けるLaidback Lukeに今後も目が離せない。