DJ Mag TOP 100 Clubs powered by Miller Genuine Draftで世界中にあるクラブの中から選ばれた、もっとも盛り上がるクラブを今年も発表。今年、ファンの方々から世界一の座に選ばれたのは、どこのクラブだ?

 

ついに結果が出た。世界でもっとも大きな影響を与えるクラブランキングが、再び戻ってきた。世界中から50万票以上の投票を集め整理し、世界一のクラブを確定させた。DJ Magに所属する多くの編集者やエディターによるTop 100 Club内の紹介には、音響のことであったり、内装のデコレーションや有名DJたちがギグをしたことがあるのかなど多くの優良情報が詰まっている。この投票結果からは、ランキングのみならず、地域によってどのように世界評価が違い、政治や文化との絡み、地域によって好まれるジャンルの違いなども調査することに成功した。

 

▲ #2 FABRIC

 

今年のランキングに関しては、常連クラブなどももちろんランクインされているが、みんなの予想をはるかに超えるであろう。DJ Mag本国のイギリスでは、ロンドンにあるDance TunnelやSankeys Manchesterが閉店するなど、Fabricも薬関係の事故を起こし、4ヶ月の営業停止処分になり、Studio 338では、クラブ自体が炎に包まれ、従業員が亡くなるなど悲惨な年となった。このFabricとStudio 338の件に関しては、コミュニティーが彼らのことを強くサポートするなど、強い団結力のためランキングでも去年より世界一に近づいた結果となった。EDMは、ジャンルとして去年もイギリスで流行ることはなかった。一方、アンダーグラウンドクラブの数が増えるなど、今回のランキングには新しくニューエントリーが2つあり、イギリスだけで13クラブランクインした中、3クラブのみランキングが落ちた。

 

他のヨーロッパ地域でも同じような現象が起こり、ベルリンのテクノのようにアンダーグラウンド音楽が大半を占める存在となっている。もはや現段階でベルリンのBerghainは、カルチャースペースとして認識されているのであろう。しかし、ヨーロッパで大きなバトルを繰り広げるのは、地中海を拠点とするクラブたちだ。全体的に見ると、今回のランキングでは世界一の座に近づくクラブもあるが、ランクダウンした方が多い。つまり、あの王冠を被っているイビザも危ないのでは? 度々繰り返された警察によるクラブ襲撃であったり、所有権が変わるなどの事件が続き、White Isleには不安を残した一年となった。しかし、Carl CoxがPrivilegeにジョインしたことにより、今回大きなジャンプが見られ、来年も期待できるであろう。Space Ibizaは、正式に27年もの最高の思い出をみんなの心に刻み10月で幕を閉じた。跡地は、UshuaiaのグループによりHi Ibizaとして今年の夏からオープンする予定だ。前回で世界一に輝いたSpace Ibizaは、今回のランキングで綺麗な終わり方ができるであろうか。

 

▲ #39 KALYPSO

 

その間、クロアチアのクラブは全てTop 50位以内に入り、新たなイビサのようなパーティースポットとして名を知らしめる。Highest New Entryの称号をもらったのもクロアチアのクラブであり、Top 10に入り込んだ。地中海の太陽、海、砂浜を強みにZrce Beachエリアのクラブは、お互いをサポートしながらランキングのTop 50にまで入ることができた。彼らは、今後もより世界一の称号を目指し貪欲に盛り上げてくれるはずだ。ギリシャのパーティースポットとして知られているMykonosは、国の不安定な政治や経済のため、苦戦している。

 

それに比べアメリカのクラブは、今年も波に乗っており14ものクラブが、TOP100CLUBSに入った。アメリカには新たなNo.1クラブが登場し、まさかのラスベガス拠点のクラブではない。しかし、もちろんベガスのクラブも引き下がるわけではなく、常連のクラブとしてランクインしている。北米ではやはり、EDMが主流となっているが、南米に下っていくにつれ変わっていくのが分かる。ブラジルは、合計で8つのクラブがランクインし、去年に比べ、+1増えた。EDMではなく、HouseやTechnoに変わり始め、昔のホットスポットとは変わりつつある。これは、ブラジルのみならず、南米の多くの国でも同じ現象が起きている。

 

▲ #44 MYST Shanghai

 

世界的に見ても、一番大きな変化を体験しているのは極度のスピードで成長していくアジアでのマーケットだ。7つのクラブが新たにランクインされており、そのうちの4つは中国のクラブで、アジア合計が22クラブにもなる。アジアのマーケットでは、やはり大金を使うのが主流となっており、最高級のVIPサービスや眩しいほどのビジュアル、世界的スーパースターDJなどが求められている。ヨーロッパのクラブがランキングの大半を占めるなか、急激に増えているアジアのクラブやヨーロッパとはまた別のジャンルを好みとする人々を見ると新たな興味深い比較になる。

 

2017年のTop 100 Clubsは、今までより興味深い、新たな考えをさせるような結果になっているので、カウントダウンをスタートしよう。

 

TOP100CLUBS 2017 結果はこちらから

 

【TOP 100 CLUBs ハイライト】

・イギリスのクラブは合計13個ランクインしたが、そのうちの9つがTop 50に入った 

・アメリカで、新しいクラブが王冠を奪ったがどのクラブだ

ブラジルには、いきなりTop 50に入るクラブが登場

 ・アメリカで、ラスベガスのクラブが31%を支配

 ・3/7、イビザのクラブがTop 10にランクイン

 ・ロンドンのどの親密なナイトスポットがHighest Climberに輝いたのか

 ・クロアチアのZrce Beachは、ホットスポットとなりどのクラブがHighest New Entryの称号を奪ったのか

 ・今回のランキングでは、南米からは5つの国がエントリーし、そのうち66%がブラジルのクラブとなる

 ・ヨーロッパが、TOP 50の58%をしめている

 ・クロアチアのクラブは、Top 100 CLUBSの6%を占める

 ・ソウルのどのクラブがTop 5に残ったのだろうか

・アジアのクラブの47%が、上位にランクアップ

・厳しい法律のなか、シドニーのどのクラブがランキングの中で頑張っているか

・TOP 100 CLUBS 2017の7%は、中国のクラブだ

 

 

大陸ごとの合計:

ヨーロッパ :49、北米 :16、南米 :12、アジア :22、オセアニア : 1

 

TOP100CLUBS 2017 結果はこちらから

 

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