去年の一年に一度イベント、Bringing The Madnessで、このDimitri Vegas & Like Mike兄弟はスペクタクルに溢れたヘッドライン・アリーナ・コンサート(今年の開催されるイベントではチケットが4夜に渡って売り切れ、合計8万ものチケットが売れている)の為に故郷のベルギー、アントワープに戻った。オープニングの時、この兄弟はドラマチックにスローモーションでステージへと闊歩した。

 

アリーナが光り輝く照明に照らされ、彼らの未発表曲「Action」がスピーカーから鳴り響く中、この曲のサビと共にイベントに必要不可欠な花火が火を噴いた。兄のDimitriがデッキの後ろに収まり、興奮したMikeが手にウォッカのボトルを持って観客へと手を伸ばし、「飲め!」と促すまでそう時間はかからなかった。

 

これが典型的なDimitri Vegas & Like Mikeの瞬間だ。度か過ぎた行動と上演効が観客を大いに引きつけ、エンターテイメントを提供することにフォーカスが置かれていることが明白だ。それにも関わらず、彼らのセットが観客と繋がることを重要視しているので、典型的なポップスターのパフォーマンスから連想されるような感情の距離は全くない。DJ MagがTOP 100 DJsについてDimitriと電話越しに話した時、この地に足がついた姿勢が光り輝いていた。

 

「観客との触れ合いはとても重要だと思います。自分たちがするくらいに盛り上がってほしい」と、今シーズンのAmnesia IbizaでのHouse Of MadnessレジデンシーをこのデュオがDJと観客との壁を取っ払う方法の典型的な例として指しながら彼は言う。

 

「今年のイベントで、50人もの人がDJブースの後ろに僕たちと一緒に立っていたことになります。僕たちは無人島にいて、自分たちのことをするような観客から孤立するのが好きなDJではないです。僕たちはできるだけ観客と繋がりを作ろうとします。彼らもそれを感じているので、パーティーでは魔法のような雰囲気が作られるのだと思います。」

 

ここ数年の間、この秘訣は疑いなくこの兄弟に功を奏して来た。3万人以上の観客の前でプレイした韓国でのイベントの後の休養期間にDJ Magと対話し、同じくらいの規模のイベントをインドに備えていた。

 

Dimitri Vegas & Like Mikeの魅力の確実に世界規模となっていが、すべてはこのペアがイビザ島で生活し、仕事をしていた期間の後、パートナーシップを組むために戻った10年前にベルギーで始まった。この国の驚くほど成功を収めているフェス、Tomorrolandが正真正銘のダンスカルチャー現象へと進化を遂げると共に頂点へと登り詰め、このフェスのアフタームービーの曲の提供を行い、このフェスのトレードマークであるメインステージ大言壮語を定義付けた。このようにしてこの兄弟は2015年のTOP 100 DJsで上へと登っていった。

 

「それが始まった前年、もう既にブッキングはフルで、毎日ツアーに勤しんでいました」とDimitryは言う。「No.1を勝ち取ったことに関しては、最後の一押しでした。とても素晴らしいサプライズで、それの評価がたくさんきました。一大事であることはずっと分かっていましたが、人々の反応が本当に素晴らしかったです。本当に名声を獲得した感じがしました。」

 

この兄弟は、残りの2015年を異なるスタイルが組合わさったヒット曲、「Higher Place」の成功で乗り切り、今年は夏の間のメインステージの為に特別に作られた代表曲、「Arcade」でW&Wとコラボレーションした。幅広い観客との繋がりを重視しながら、Mikeは初めて「Stay A While」で官能的なボーカルを披露した。DJ Magが書き記したように、このデュオのDiploとのデビューコラボレーション、「Hey Bay」も近々リリースされる。

 

「クラブ曲と並行してラジオにフォーカスをおいたものとのバランスを取るように務めてきました」とDimitriは説明する。「今年の最も違うところは、クラブで流れているものとラジオで流れているものの間のギャップが広がっている、ということです。昔は、代表曲の一つ「The Hum」などが国境を超えるくらい人気になりましたが、現在はラジオはEDMの次を見つめているので、この二つの世界どちらからも目を離せません。プロデューサーにとって、とても興味深い挑戦になっています。」

 

それと同時に、EDMが行き詰まったように思われていた数年を経て、今年はようやくメインステージで奏でられる音楽の種類が幅広くなっていると彼は述べた。EDMのバブルがはじけたという色んな話があるが、DimitriとMikeがプレイする観客のサイズから見るとそれは立証されてはおらず、観客は新しい音楽を渇望していると彼は言っていた。

 

「今年はたくさんのDJが実験をしているのを見ました。一部の人達は他の人達よりも冒険をしていないですが、観客は様々な音楽に対して実は理解があるのが見て取れます。数年前違うジャンルに手を付けた時は、観客が気に入ったと同時に、その当時はまだちゃんと理解ができていなかったと思います。今はどんなEDMと同じくらいに受け入れられます。また、DJ達もアーティストとして成長をしていて、それを観客に提供したいと思っています。DJとして、他の人の音楽をプレイすることも大好きですが、現在はほぼ75%くらい自分たちの製作した音楽をプレイしています。」

 

今年は何が新開地でしたか?

「今年はアジアが素晴らしい新開地でした。あそこでどれだけ人気が爆発しているか見るのはすごいです。しかもまだ始まったばかり。一方でヨーロッパと他の世界各地もまだまだ勢力を強めています。」

 

エレクトロニック・ミュージックは芸術の一つとして真剣に捉えられていますか?

「もちろんです! エレクトロニック・ミュージックは事実上すべてのジャンルに影響を与えています。今の世代の音楽です。」

 

自分のスタイルを他のジャンルに変えるとしたら、何ですか?

「僕たちはジャンルや型が好きではありません。現在のダンスシーンの良い所は、ジャンルの境界がバラバラになっていて、自分のイマジネーションが導くままに試すことができることです。」

 

ファンとして、自分がDJをするのを見るのにいくらまでなら払いますか?

「様々な要因によるので、難しい質問ですが、一番いい条件で見たいですね。」

 

ダンスミュージックのイベントでドラッグ関連の死亡事故を防ぐために何ができますか?

「フェスでの無料ドラッグの試供です。「ノードラッグ」ポリシーとは相反しますが、もっと命を救えます。もっといいのは、フェスでのドラッグ試用を減らすことです!」

 

どうやったらダンスミュージックに多様性を増やせますか?

「プロデューサーとアーティストが自分たちの安全地帯から出て、音楽を探求し、観客の感性を養えるかどうかにかかっています。」

 

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