1993年にオランダで生まれたSam Feldtは、22歳ながらディープハウスの新しい流行をつくり出す1人として世界中で注目されている。2013年、自分自身の能力を世界に示すため初めて作った曲をネットにアップしたところ、センスと可能性を感じたオランダ最大手のSpinnin’ Recordsが契約に乗り出し、1年も経たないうちに初めてのトラックをリリースした。そんなSam Feldtに、今後のリリースについて、DJMagについて訊いてみた。

 

Q1. 最新シングル「Summer on you」について教えてください。

最初に、僕にインタビューの機会をくれて嬉しいよ。“Summer on you”についてね、もちろん! “Summer on you”は、僕の最新の夏向けのシングルで、Lucas & Steve(ルーカス&スティーブ)、そして才能溢れるWulf(ウルフ)と一緒に作った曲だよ。2組ともオランダ出身のアーティストだ。僕らは、いわゆる夏っぽい雰囲気のトラックを作ろうって、作業をはじめて、ラジオ放送用とクラブミックス両方を用意したんだ。いい判断だと思ってるよ。今、ラジオでガンガンにかかってるから、すごく嬉しいよ!

 

Q2. 今年8月、東京で開催される、Summer Sonic(サマー・ソニック)に参加しますね。日本で最大級の夏イベントへの参加となりますが、楽しみにしていますか?

もちろん! 日本には今回始めて訪問するんだけど、これまで、日本の観衆や、日本って国、日本人について、感動する話ばかり聞いてるんだ。だから、実際に自分で確かめたくって、サマーソニックが待ち遠しいよ! あと、もう、東京でベストといわれる寿司屋さんに予約入れてるんだ。こっちも、ものすごく楽しみだよ!

 

Q3. 若い頃からDJとしてギグをこなして、遂にはSpinnin’ Recordsと契約されましたね。これまでの人生を振り返ってどう思いますか?

17歳の頃からDJ活動を開始したんだ。小さなバーや友人のパーティでプレイしてたよ。しばらくして、自分でプロデュースも始めて、自分のトラックをつくり始めたし。当時つくったトラックのほとんどは、当時のチャートを賑わした人気曲のコピーだったんで、どこかのレーベルと契約なんて話には全然ならなくて、しばらく苦労した時期があったんだ。で、ある時自分に問いかけたんだ。「これって、本当に好きで作って、演奏したい曲なんだっけ?」って。答えは「No」だったよ。だから、ゼロに戻って、Sam Feldt(サム・フェルド)っていう新しいステージ名を使ってやり直したんだ。当時、自分に誓ったのは、「自分が本当に作りたい音楽だけをプロデュースしろ」と。それが良かったんだと思う。何か月もしないうちに、Spinnin' Recordsと契約できて、そこから大きく流れが変わったよ。

 

© Deni Kukura

 

Q4. WEBデザイン会社を所有して、大学ではマーケティングを専攻していましたね。どうしてこの分野を勉強しようと思ったのでしょうか? また、この様な学位を有していることで、今のキャリアになんらかの影響があったと思いますか?

マーケティングの知識を持っていることは、常に、どの人生を進もうと有益だよ。マーケティングとブランディングの大部分は、どうやって自分を売り込むかを理解することだからね(僕の場合は、僕の音楽を売り込むかになるけど)。例えば、僕は自分のロゴを自分でデザインしたし、あと、僕のブランドとして多くの芸術作品を発表してきたんだけど、僕のブランドについて、自分の手でイメージ管理をしていきたいね。

 

Q5. VR(仮想現実)を利用した360°体験ができる貴方のアプリケーションについて教えてください。アーティストの試みとして大変興味深く、また、ファンにとっても目新しいプロダクトですよね。どうやって思いついたんでしょうか? アップデート版が継続的に作成されると考えてよいですか?

僕は、新しい技術には目が無くて、いつも最初に利用する“アーリー・アダプター”タイプなんだ。子供の時から、いっつも、最新のガジェットを欲しがってたよ。そういう意味ではちょっとした“オタク”だね。360°のVR技術があるって知った時、すぐさま、これを使って何かしたいなって思ったんだ。僕のファンが、もっと僕や僕のショーを身近に感じてもらえる方法に使えないかって考えたんだ。結局、Velten Media & Letink Design社の優秀なエンジニア達から声をかけてもらって、完成することができたんだ。アプリケーションは、もちろん、新しいショーの度にアップデート版を用意していくから、毎回新しいコンテンツを期待してくれていいよ。

 

© Deni Kukura

 

Q6. 今後の予定について教えてください。

世界中でいろんなショーが予定されてるんだ。あと、Deepend(ディープエンド)と一緒に準備した新しいシングルのリリースもCatch Release Recordsから予定してるよ。この曲の出来上がりには大満足だ。リリースは夏の終わりを予定してるけど、早くお披露目したいよ!

 

Q7. DJ/プロデューサーとして、DJMagはどんな存在ですか?

ダンス音楽業界で、最も尊敬すべき雑誌の1つだよ。

 

Q8. 日本のファンへメッセージをお願いします。

ニッポンの皆、君達の美しい国に早く訪れたいよ(それで、和食をたのしみたいなぁ)! サマーソニックで会おう!

 

抜群に盛り上がるビッグルーム系とは一味違い、Sam Feldtが作り出す音楽はどれも美しく、リラックスできる曲が多数を占めている。アメリカの音楽情報誌は、Sam Feldtのことを「この時代のハウスシーンのスーパースター」と紹介し、Ultra Music Festivalをはじめ多くのビックフェスにも出演を果たしている。Sam Feldt自身、そして彼が作り出す音楽は日に日に輝きを増している。

 

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