アムステルダム出身のDJ/マルチ・インストゥルメンタリスト・John Christianは、15年以上、この業界でダンスミュージックを追求し続けてきた貴重なアーティストだ。最近、2000リリースを突破し、その楽曲を生み続けているJohn Christianのスタジオは、あのNicky Romeroも気にっており、Johnのスタジオにこもって楽曲制作をすることが多々あるようだ。さらにDavid GuettaやRihanna、Calvin Harris、UsherもJohn Christianのスタジオを大変気に入っており、John Christianは多くのアーティストと良好な関係を築き、新たな音楽のヒントを得ている。そんなJohn Christianに今回単独インタビューを実施し、楽曲やアドバイスなどを訊いてみた。

 

Q1. 最新曲について教えてください。

僕とTiestoがClub life Vol5の制作のためにスタジオに入っていた時、僕がリリース20周年を記念して “I like it loud”を演奏したんだ。そのあとすぐにアイデアが生まれて、この曲をもう一度アレンジすることに決めたんだ。オリジナル版の権利を持つ人物に許可をとり、僕達のアイデアをそのままぶつけることができた曲になったよ。 

ドロップ部分に関しては、オリジナルにぴったり合うようなサウンドを見つけることに努力したよ。例えば、Don DiabloのようなスタイルのDJがセットの最後にこの曲をかけ、Tiestoのセットの最初の15分へ最高のトランジションができるような感じかな。

 

 

Q2. これまでの他の楽曲と比較して、最新曲との違いはなんでしょうか。

オリジナルは1997年にリリースされたんだけど、その年は僕が自身のレコーディングスタジオを始めた時と同じ年なんだ。そして “I like it loud”は当時のメガヒットでこんな曲が作りたいと夢見ていたんだ。

オリジナルのリリースから20年が経った今、僕とTiestoがアイデアを加え、Beatportでno1を記録するなんて考えもしなかったよ。

 

 

Q3. Tiestoとの作業はどうでしたか?

彼のこれまでの功績を全く気にさせないくらい、彼はとても自然体なんだ。スタジオに彼と入って2分もしない内に皆そのことに気づくと思うよ。だから彼とのセッションやスカイプでのミーティングはいつもとても楽しいよ。

みなさんももうお分りだと思うけど、この制作では実際に僕達が歌っているんだ。ブレイクのメロディが始まった後にクラウドの声が聞こえるけどそれが僕達なんだ。僕達はシンガーではないけど、どうしてもオーディエンス参加型の楽曲に仕上げたかったんだよ。だからトライしてみたんだ!

 

Q4. アマチュアDJに何かアドバイスなどありますか?あたなはどのようにして楽曲制作のスキルを磨きましたか?

僕はたくさんの才能あるアーティストがその力を発揮できずにいるのをみてきたよ。なぜなら皆シリアスに考えすぎなんだ。

僕はいつも、音楽は生活の糧にするものではないと言ってきたんだ。僕とTiestoは同じ考えを持って活動をしているから、このトラックも、”楽しく”をモットーに、音楽を始めた時の純粋な気持ちを忘れず楽しく制作をした結果なんだ。僕はこのスタイルの音楽を昔から作り続けてきたよ。今ではポピュラーになってたくさんの人がこのジャンルを扱うようになったけど。

スキルに関しては、様々なスタジオでできるだけ多くの時間を過ごすことをお勧めするよ。違う場所で、経験を積むことによって応用力がついていくからね。

そして自身の耳を信じることかな。僕も何年も自身の感覚のみを頼りにここまできたんだ。そして機材はあまりいろいろなものに手を出さない方がいいと思う。自分の制作スタイルを見つけることだね。

 

Q5. ライブセットで必ずプレイする曲を教えてください。

Swacq - Guerilla

今僕が最も好きなトラックの一つだよ。EDMのトラックだけど普及の名作だと思うよ。2012のリリースだけれど、2022年でも生き続けていると思うよ。僕はこんな音楽をいつも探しているんだ。

 

Sunstars - Flames: 

これも時代を超えて愛される曲のいい例だと思うよ。新しいサウンドではないけれど、ダンスフロアは未だにこの曲の虜だよ。

 

Q6. 日本のファンの皆さんにメッセージをお願い致します。

夢を追い続けてください。人は皆平等に夢を達成する力を持っています。止まらず、進化し続けて、そして楽しんでください!みなさんにすぐお会いできるよう願っています。

 

 

今回、DJ MAG TOP 100 DJs 2017で5位に輝いたTiestoとのコラボでも大きな話題となり、John Christianが業界でどれほど偉大な業績を残してきたアーティストか一瞬で理解することができるであろう。まだまだ衰えることを知らず、前を向き続けるJohn Christianに憧れ、ダンスミュージックを目指した若者も数多くいる。自身のレーベル・Freeway Recordingsでも多くの若手アーティストをサポートするJohn Christianを今後も応援し続けていきたい。

 

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