5月12日、13日にZOZO Marine Stadium&幕張海浜公園で開催を予定しているEDC JAPAN。Electronic Dance Musicとアートの側面が合わさったこのフェスは、毎年多くのオーディエンスを感動させている。そんなEDCを裏側で支えるライトニングデザイナー・Steve Liebermanは、ライトニングテクノロジーを用い、これまで50以上の主要クラブ・フェス(Electric Daisy Carnival、Coachella、Ultra、Lollapalooza等)で世界中のオーディエンスを興奮させてきた。今回特別にSteve LiebermanがDJ MAG JAPANの単独インタビューに応じてくれ、EDC JAPANに向け、普段聞く事が出来ないライトニングデザイナーの実態を話してくれた。

 

Q1. インタビューをお受けいただきありがとうございます!私たちにとってライトニングデザイナーへのインタビューはこれが初めてなため、仕事内容などを簡単に教えていただけますか?

DJ MAGにこのような形で関われるなんて光栄だよ。僕は南カルフォルニアのSJ Lightingという会社の代表兼創立者で、主にステージのデザインと照明のプロデュースにかかわっているよ。特にEDMスタイルのイベントやフェスティバルが多いね。SJ Lightingはその他に世界のナイトクラブやイベント会場のデザインもしているよ。

 

Q2. 照明デザインへはいつ興味を持たれましたか?また、学校などに通われていましたか?それとも独学で学ばれましたか? 

僕の最初のライトニングデザイナーとしての仕事は1987年。その後、ナイトクラブや特別なイベントにライトニングデザイナーとして関わろうと決めたんだ。そして大学時代、NYやアリゾナのナイトクラブで働いていたんだ。その時のショーやイベントは今とは全く違うものだったよ。今のような素晴らしい道具や設備もなかったし、イベントの規模自体も小さいものだった。僕自身は照明デザインを学校で学んだことはなく、すべて現場で学んだよ。そこにいる人々から学び、自分で勉強したね。

 

 

Q3. EDCのような巨大なフェスティバルでの照明デザインについて教えてください。

オフィスで照明デザイン案を出し合うことが最初だよ。フェスティバルの数か月前から始めるんだ。会場の構成、アーティストからの要望、必要な機材の確認、費用、時間等様々なディテールを突き詰めて考える必要があるんだ。そしてステージ、照明、映像、などを考慮したデザインをCADで構築していく。

デザインが完成したら関係者にそのデザイン案を提出するんだ。彼らはそれでイベントのイメージを明確に持つことができる。

ステージの構築は早くて1日、遅くて3週間かかるものがある。それはステージの規模によるんだけど、ステージが出来上がった時点で、やっと照明のセッティングに取り掛かるんだ。大体4~6時間かかるかな。

もし、このような十分な時間が取れないときは、pre-vizで全体図を構築するんだ。これは実際の模型を使用しているかのように臨場感のある会場デザインをCGで構築する技術で、巨大なフェスティバルやショーなどアーティストが多数参加するような場合、大体このソリューションを適用するんだ。

 

 

Q4. 音楽フェスティバルシーンにおける照明デザインはこれまでどのように変化してきましたか?

使用できる機材の質と量は20年前とは比べ物にならないね。僕が始めたころには小さいコントローラーに照明が12個もあればいいほうだったよ。今なんで100以上の照明、LEDスクリーン、特別なFX、そして優秀な人材で組まれた優秀なチーム。驚くほど、進化していると思うよ。

 

Q5. EDC Japanではどのような照明デザインで私たちを感動させてくれますか?

今年のEDC Japanには多くの時間を使ってきたよ。昨年から学んだ点も含め、今年は多くの改善点をクリアにしたから昨年を上回るインクレディブルな体験を提供できると思うよ。ステージの前に立てば、感動することは間違いないよ。

 

 

Q6. USやヨーロッパと比べてアジア、日本のフェスティバルに違いはありますか? 

大きな違いは、機材や人材などのリソースの違いかな。だけど、ライトニングデザイナーとして、オーディエンスの体験を如何に最大化するかというミッションがあるからわかるんだけど、オーディエンスの満足度は地域によってあまり違いはないと感じているよ。様々な照明効果があるけど、どれもエキサイティングだからね!

 

Q7. 日本のファンの皆さんにメッセージをお願いいたします。 

僕はいつも、前作を上回る仕上がりを提供することを大切にしています。失敗や成功から学び、改善し皆さんに最高の体験を提供できるように。皆さんが今回のショーを楽しんでくれることを願っているし、照明コントロールブースの近くに来たときは僕たちに手をふって挨拶してね。そして、どんなショーが見たいか教えてね!

 

 

ライトニングデザイナーとして、SJ Lightingという会社を経営し、世界に驚きと感動を届けているSteve Lieberman。彼らの仕事がなければ、ダンスミュージックシーンの今の盛り上がりは生まれることはなかったかもしれない。世界中のフェスやクラブでもそのクオリティの高さが評価されているSteve LiebermanとSJ Lightingのメンバーが作り出すライトニングを是非EDC JAPANで楽しんで頂ければ幸いだ。

 

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