トランスシーンのレジェンドJohan Gielenが、日本から世界に向けて活躍する数少ない日本人プロデューサーRyoji Takahashiとコラボし、「Calima」をオランダの超名門レーベルHigh Contrast Recordingsからリリースした。DJ MAG TOP 100 DJsで24位に輝いた過去を持つレジェンドが、Ryoji Takahashiとコラボしたことは、日本のダンスミュージックシーンにおいても大きな意味を持つ。今回この2人に対して、DJ MAG JAPANスペシャル対談を実施。新曲や今後の予定などを語り合ってもらった。

 

【Johan Gielen】僕達のコラボレーションについて皆さんに話してくれるかな?

【Ryoji Takahashi】最初に僕がJohanとコラボできるかどうかを聞きたくて、プロトタイプのCalimaであるデモを彼に送りました。そうしたら「とても気に入ったよ!ぜひやろう!」みたな返事をくれましたね。すごく嬉しくて今でもこのメールを覚えてます。その後、メールでファイルのやり取りをしたりスカイプでビデオチャットしたりして進めて行きました。

 

 

【Johan Gielen】これまで様々なジャンルの楽曲をプロデュースしてきたと思うけど、今後、今まで以上にトランスミュージックをプロデュースする予定などはあるかい?

【Ryoji Takahashi】はい!僕は沢山のジャンルを作ってきていますが、2016年からはトランスを作ることに集中しています。もちろんまだ他のジャンルも作っていますが、手持ちのデモはトランス楽曲が多くなっています。

 

【Johan Gielen】僕がオランダから、そしてRyoji君は日本からこの”Calima”の制作をしたけれど、遠距離での作業は難しかった?

【Ryoji Takahashi】近年のテクノロジーは本当にすごいと思います。先ほどの質問で言った通り、メールやビデオチャットで一緒に制作すること自体は問題なかったと思います。ただ、近い将来、僕はオランダに行きたいですね。もしJohanと一緒にオランダにいれば、曲を作るアイデアやコミュニケーションなどもっと色々できることがあると思います。

 

 

【Johan Gielen】今後、またこのようなコラボレーションをしていきたい?

【Ryoji Takahashi】はい!すでにJohanと次のコラボについて話しています。そして、僕にもいくつかの新しいデモがあります。もし二人が新しいデモに十分な力というか、沢山の人に聞かせたい!と思うような気持ちになれたら、ぜひ次のリリースにしたいですね。

 

【Johan Gielen】僕の楽曲の中で好きな楽曲はある?

【Ryoji Takahashi】そこにSvenson & GIelenとAirscapeの名前を含むことができるなら、僕は“L'Esperanza ” “The Beauty of Silence” “Twisted”が本当に大好きでした!最近の曲なら“Souvenir”ですね。ジャケットの写真も可愛くて好きでした!

 

 

【Johan Gielen】これまでで最もベストだったと思うライブはある?そしてその時の感想があれば教えてください。

【Ryoji Takahashi】うーん、一番好きなギグを選ぶのは難しいですね。ただ、いくつか選べるのであれば、、まず2016年に上海で初めてメインゲストDJとして出演させてもらったM2/上海ですね。クリスマスイブ前日で沢山の人がいたんですが、僕のプレイ中に、沢山のお客様や、スタッフが「彼のプレイはとてもいいね!!」と言ってくれたようで、M2のオーナーから直々にプレイ時間延長を依頼されました。当初1時間20分くらいだったのが結局2時間プレイしましたね。日本人ということ、初めてのゲスト扱いということで通常なら時間短縮もありえましたでも、この依頼で本当に安心したし、すごく感謝しました。

そして今年の1月にプレイしたTrance Parade 2.0(広州/中国)ですね。2000人近いお客さんが集まって、みんなトランスが大好きで凄かったです。実はここでIDとして初めてCalimaをプレイしました。もし、日本のギグで選ぶならTINY DUCKS(RyojiのDJユニット名義)として出演させて頂いたageHaやwombで沢山の素晴らしい経験をしました。

 

【Johan Gielen】トランスクラシックミュージックの中で最も好きな曲は?

【Ryoji Takahashi】さっきも言った通り“L’Esperanza ”  “The Beauty of Silence” “Twisted”。 挙げてない曲だと“Out of the Blue”などですね。ただ僕はこの時代の曲でトランスを好きになったので、好きな曲がありすぎますね。ここに全部の曲を書くことができないくらい沢山あります!

 

【Johan Gielen】トランスミュージックのプロデュースは何をきっかけに始めたの?

【Ryoji Takahashi】Svenson & GIelenとFerry Corsten!! 彼らは永遠に僕のトランススターです!!!

 

 

 

25年という長い間ダンスミュージックシーンに貢献し続けてきているJohan Gielenが、Ryoji Takahashi才能を認め、行われた今回のコラボ。まだまだダンスミュージックシーンにおいて発展途上である日本人でも、世界を舞台に活躍できることを証明してくれているRyoji Takahashiの背中は、多くの若手日本人DJ・プロデューサーに勇気を与えているに違いない。この記事を読んでいる若手DJ・プロデューサーたちが、スキルを磨き、Ryoji Takahashiのように世界の舞台で活躍する日をDJ MAG JAPANは楽しみにしつつ、サポートしていく所存だ。

 

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