当たり前の話だが、DJ、プロデューサー以外にもダンスミュージックシーンには多くのプロが存在する。今回DJ MAGで独占インタビューをするのは、LAを拠点に世界中のステージのクリエイティブやデザインを担当するProduction Clubの共同代表・Miguel氏だ。
彼らは、来たる2019年5月11日(土)12日(日)に開催されるEDC Japanで、Skrillexのクリエイティブを担当することが決まっている。
昨年のFuji Rock FestivalのSkrillexステージでも、多くのファンを興奮させたあのデザインはどのように作り上げているのだろうか?
Q1. Production Clubでは普段どのような仕事を行なっていますか?
Production Clubのデザイナー・クリエイティブディレクターをやっているよ。
DJやミュージシャンがショーをやるときに、光や映像、レーザー、特殊効果などを駆使して、ビジュアル部分のクリエイティブを作る仕事だね。
僕は、スペインの小さな町で生まれ育って、小さい時は猫やロボット、車が好きだったね。
ストリートアートや漫画、ヒッピポップ、サブカルチャーなどから毎日インスピレーションを受けていたよ。
Production Clubでの自分の役割は、経営者でありクリエイティブディレクターだから、
ライブショーの仕事をやるだけではなく、通常のイベントや内装、カンファレンス、ポップアップストアなどのデザインもやっていたりするよ。
Q2. いつ、どのようにクリエイティブデザイナーという職に興味を持ったのですか?
僕は幼い頃に、Kraftwerk(クラフトワーク)やIron Maiden(アイアン・メイデン)のショーによく行っていたんだ。
そして10歳ぐらいの時に、それぞれの違いについて理解できるようになってきて感動したのを覚えているね。
Kraftwerkはヒプノティックで魅力的。Iron Maidenは、荒々しい中で粗野なのだがかっこいい感じ。あのジャイアントモンスター、Eddieは今でも忘れられないね。
そんな幼い頃の経験もあって、90年代半ば頃、動物や空間のデザインを初めてみたんだ。でも、それから10年間は、今のようなフルステージのデザインはやっていなかったね。
自分でバルセロナでギグをやるときがあって、その時必要で初めてデザインしたよ。
今の職を手にいれるまでのトレーニング期間の話をすると、
音楽の作り方や、インタラクティブインスタレーション、ニューメディアアートに適応できるために、まずは、コンピューターサイエンスの勉強をしていたね。
それから、音楽やダンス、人々が熱中できるような3Dデザインを独学しながら、トレーニングしていったね。
初めてのデザインは、自分のショーだったんだけど、その時はライトと3Dマッピングを駆使したクリエイティブにしたよ。
Q3. 5月11日、12日に開催されるEDC Japanでは、Skrillexのデザインを担当すると伺っています。ステージデザインやビジュアルは今回どのように作り込む予定でしょうか?
うーん、、、、このショーでは、特殊なライトとビジュアルを使う予定かな。
まだ、今の段階ではこれ以上シェアできないよ(笑)でも絶対みんなびっくりするはず!
ちなみに、これまでのプロセスの話を簡単にするね。
EDC側から仕様書に関してメールを受けて、サニー(スクリレックス)に会いにいったよ。フェスのプロットを見ながら、ブレーンストーミングをして、アイディアを固めていったよ。
今回はある種、冒険でもあるし、完成が楽しみだね。
ちなみにその時午前3時だったんだけど、アイディアが面白くて、アドレナリンマックスで、朝まで働いたよ(笑)
サニーとのプロジェクトはいつもやりがいがあるよ。いつも全てのプロセスに時代の波、流れを捉えているしね。
彼はまだ本番まで1ヶ月あるんだけど、東京で音楽の仕事をするとのことで、もう日本に行っているよ。今も仕事はFacetimeでやるから、どこにいても関係なく仕事はできるけどね!
Q4. EDCを楽しみにしている日本のファンへぜひ一言お願いいたします!
Skrillexと彼のクリエイティブチームは、日本のことが大好きだよ!昨年Fuji Rockでプレイしてから、日本に帰る日を夢見ていたんだ。
今回で5回目の訪問になるね。クレイジーなショーにするから楽しみにしていてね!