6月10日、11日に行われたUltra Singapore 2017。そのステージに立つはずの男が、時間になっても現れることはなかった。DJ MAG TOP 100 DJs 2016で15位に輝き、フューチャーハウスシーンを牽引するDon Diablo。なぜUltra Singapore 2017に姿を現さなかったのか、その真相を説明するべく、Don Diabloは自身のFacebookに一本のビデオメッセージを投稿した。

 

北京からUltra Singapore 2017のステージに向かう予定だったが、Don Diabloと彼のチームはタイトなスケジュールを心配していた。TOP 100 DJs 15位ともなれば、そのスケジュールは分単位で組まれており、今までもこのような経験はあったに違いない。どんな事態になったとしてもステージに立つ、仮に遅れてしまったら少しセットを短くしてパフォーマンスをする、Don Diabloはそう意気込んでいた。

 

しかしながら、シンガポールに到着し、時間ギリギリのところでステージに向かおうとしていたまさにその時、彼のツアーマネージャーはUltraからテキストメッセージを受け取った。その内容は、「Don Diabloを今回ステージに歓迎することはできない、そしてこのショーで支払う予定だった報酬は一切支払わない」だった。遅れてしまったDon Diabloに今回、Ultra Singaporeはステージに立つことを許さなかった。

 

当然そんな自体を知る由もないUltra Singaporeのオーディエンスは、突然のキャンセルが言い渡され、様々な感情を抱いたであろう。Don DiabloのSNSに多くの意見や質問が送られた。チケットを買ってくれたお客さんのために、本来のプレイ時間より短くとも、たとえ30分でもプレイすることを彼は望んでいたがそれが叶わず、今回このビデオメッセージで自身の想いを綴った。

 

Ultra Singapore PR チームからのコメントはないため、当時Ultra Singapore側でどんな話があったのかを知る由はない。ここまでの話で、Ultra Singaporeを批判する人、時間通りに動けなかったDon Diabloを批判する人、共に出てくるだろうが一概にどちらが悪いと決めつけることはできないと考えている。

 

この3分ほどのDon Diabloのビデオメッセージには、3LAUやThrottleなどからもコメントが寄せられた。サマーシーズンの予定もびっしり埋まっているDon Diabloは、「TomorrowlandやEDC、Creamfields、Lollapalooza、Parookaville、そして世界の素晴らしいフェスでみんなに会えることを楽しみにしていよ」と最後にコメントを残した。

 

 

 

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