トップ100Clubs TOP100CLUBS

#1 Space Ibiza

スペース・イビザ

Address: 
イビザ島
Capacity: 
5000人

今まで最高の体験を多くの人々に提供してきたSpace Ibizaにも終わりは来る。1989年から2017年までの27年間、Pepe Roselloのクラブはこの業界での新たなパイオニアとして君臨してきた。このクラブがあったからこそ、多くの人々はWhite Isleへと足を運ぶようになり、DJたちにも夢見る場を提供した。5つに分かれているアリーナや3つあるVIPスペース、全てが大規模であり、毎年60万人も各国から足を運ぶ人たちがいた。もちろんそこには、フェス並みのDJラインアップも用意されていた。DJ MAGの25周年パーティーを主催する場には最もふさわしい場であり、初めて世界でNo.1クラブに輝いたのが、2007年。それ以降、2011年から2014年まで連続で世界一の座に輝き、去年のランキングでも一位の座を奪い返した。そして、今年が最後となる世界一の称号であろう。

 

今後、このランキングで名が挙がることはないであろう。あれを経験できなかった人は、もう二度とその機会はこないし、経験した人は、一生忘れないであろう。あそこのオープンエアーテラスで迷子になり、頭上を飛行機が通り過ぎる風景、イタリアン、スパニッシュ、アメリカン、イングリッシュ、多くの言語が耳に入り、彼らが国籍を忘れて肩を組み合い楽しむ、クラブ業界において最も貴重な経験は二度と味わえない。

 

このような大規模クラブが、イビザに開かれたことにより当時から多くの客を惹き付けるが、レジデントDJとして15年も勤めたレジェンドCarl Coxが何十年ぶりにヴァイナルレコードのみでセットを披露し、さらに勢いに乗ったSPACE IBIZA。これは、彼がプロデュースするMusic Is Revolution Partyのグランフィナーレとして披露され、BE-AT.TVを通じ世界中に配信された。SPACE IBIZAとしての最終パーティーは10月に行われ、Carl CoxがRidneyの’At Night’から始め、涙を飲むようにAngie Stoneの’Wish I Didn’t Miss You’で幕を閉じた。「SPACE IBIZAのようなクラブは、世界中を探してもない」と終わりを惜しむようにIntecの社長が語った。

 

最後のパーティーでは、40以上のDJ/Producerが勢揃いし、Josh Wink やDavid Morales、Alex P and Brandon Blockなど90年代からSPACE IBIZAでショーを こなしてきたDJたちも参加。Tale Of UsやSteve Bug、Edu Imbernonなども呼べるようなクラブであるからこそ、知名度も高い、有名なクラブだったのは間違いない。クラブに入りきれないほどの人たちを引き寄せるSPACE IBIZAは、業界での評価が高かったのはもちろん、歴史を塗り替え、みんなの心に刻まれたはずだ。

 

SPACE IBIZAの建物や土地は今、Ushuaiaのオーナー会社でもあり、Playa D’en Bossa周辺の土地主でもあるMatutes Groupが管理している。跡地を新たなショッピングモールに改造しなおす噂も流れている中、2017年には新たな名前Hi Ibizaとして再度オープンするのも協議されているらしい。さらにCarl Coxは、Space自体がイビザの別の場所で数年後に再度オープンするであろうと復帰を願っている。どちらにしろ、このクラブはみんなの心に深く刻まれたに間違いない…。

BACK TO TOP